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USER'S VOICE

21/05/10

Kチェアメンテナンスのご紹介「旧仕様のパーツ交換事例」

USER'S VOICE番外編

今回は、1972年~1994年まで製造されていたKチェア旧仕様のパーツ交換事例をご紹介します。
ご協力いただいたのは、気さくなお人柄を感じるKさんご夫妻です。

愛用いただいたKチェアは、1972年~1994年までの間に販売を行っていたタイプで、アーム前脚部にボルトが2本留めてあるのが特徴の「ダブルボルト」と呼ばれる仕様でした。

Before

さらに、今回メンテナンスのご依頼を頂いたKチェアには1987年発売分まで貼付されていた「カリモクFurniture」のロゴシールが付いていましたので、約34年~49年ほどご愛用頂いたソファと見込まれます。

シートや背モタレ、シート裏の白い布張りなどに大きな破損や汚れもなく、状態はとても綺麗でしたが、長年のご使用から起こる経年変化でシート内部の金属バネは弱っており、座り心地や快適さの部分から今回のパーツ交換をご依頼いただくことに。

ネジ穴、ナットやボルトも劣化などは全く感じられず、このままご使用頂いて問題ありませんでした。
また、木部の状態もとても良く、打ち傷や塗装の剥がれもほとんどありませんでした。

Before After

 

After

Kチェアシート部の消耗は、使用年数やお手入れ方法、設置環境に起因するものが多く、どんなに綺麗にご使用頂いた場合でも12~13年程で生地の消耗や、内部のへたりがあらわれます。

部分的に取替えを行うことは、ソファ買い替えなどの経済的負担の軽減や、家具自体の寿命(一緒に過ごす年数)を延ばす事を可能にします。
これは家具への愛着をより深め、交換時に愛用者様ご自身の思い出などを回顧する「育て」のアプローチ、なんて呼べるかもしれません。

Kチェアはシートや背モタレ、左右のアームなど、5つのパーツに分解する事が出来ます。

分解→組立→分解を繰り返しても安心して座れる耐久性の高さも魅力ですが、今回の様に傷んだ部分をご自身のタイミングで取り換えられる点も推したいポイントです。(ドライバーを1本ご用意頂ければ、ご自宅で分解・交換が可能です!)

また、Kチェアは現行のパーツを加工する事で、発売当時の1962年バージョンから現在発売中のKチェアまで幅広くシート部分を含めたその他のパーツを新品に取り換える事が出来ます。

残念ながら古い型のアームに関しては新たに製造することが出来ないため、もし現在ご使用中のオールドカリモク製品で木部に違和感があれば、お早めの修理をご検討下さい。

パーツ交換や修理は、限りある資源の有効利用にも繋がります。
是非、お気軽にカリモク60直営店へご相談下さい。

 

スタッフ 田口